北見ピアソンホテル内にある居酒屋「郷味津々 ちさん亭」(北見市北3条)が10月16日、新たに温根湯温泉郷の温泉水で養殖されたトラフグ料理の提供を始める。
2003(平成15)年4月にオープンした同店。席数は27席。ジャズの流れる店内で食事が楽しめるのが特徴。店主で料理人歴46年の山本公さんは「オホーツク管内で生きたトラフグを仕入れられるのは貴重。生きたまま仕入れたトラフグは鮮度がよく、うまみがある」と話す。
トラフグを使った新メニューはひれ酒、湯引き、鉄刺、鉄ちり、唐揚げ、雑炊、香の物を提供する「泳ぎフグ一匹まるごとコース」と、ひれ酒、湯引き、鉄刺、焼きふぐ、焼き野菜、唐揚げ、ふぐのリゾットを提供する「焼きフグコース」(3~4人前=各2万1,000円)の2コースを用意する。
料理に使うのは滝の湯センター夢風泉(留辺蘂町)で養殖されたトラフグ。同施設では余剰資源となっていた温泉水に着目。2021年、資源の有効活用やまちおこし、就労支援につながればと、施設内の水槽でトラフグの養殖を始めた。
同施設からトラフグが出荷されるのは同店が初だという。山本さんは「取引先の紹介で同施設を訪問し、スタッフが働く姿を見て『当店でも力になれれば』とトラフグの仕入れを決めた」と話す。
「料理に対する考え方として、お客さま、一緒に働く仲間、素材に対して愛情と慈しみの気持ちを持って取り組んでいる」と山本さん。「冷凍品や既製品を一切使わず、全国各地から集めた食材だけを使って料理を提供している。当店でトラフグのおいしさを知ってもらえたら」と来店を呼びかける。
営業時間は17時30分~22時。日曜・祝日定休。