カーリング場のアイスメークについて学ぶ講習会が9月21日、アルゴグラフィックス北見カーリングホール(北見市柏陽町)で初めて開かれた。
主催は北見市教育委員会スポーツ課カーリングサポート隊、カーリング北見(柏陽町)、北見カーリング協会。「カーリングのまち」として一層の活性化を図ろうと、カーリングに欠かせないアイスメークの大変さ、難しさを愛好者に知ってもらおうと企画した。北見市民をはじめ道内外から13人が参加した。
講師は同ホールのアイスメーカー奈良浩毅さん。奈良さんは純水や湯をまきながら、ストーンの曲がり方や滑りやすさを左右する細かい氷の粒(ペブル)作成を実演。長さ150センチ余りの鉄製の刃が付いたスクレイパーと呼ばれる機械で古いペブルを削り取り、アイス表面を整える作業も行った。「前日のペブルを削り取り、アイス表面を水平に保つ」と奈良さんから説明を受けた参加者は、作業後のアイスを触り「ツルツルになっている」と驚きの声を上げた。
奈良さんはシーズンオフに1か月半かけて行うアイスの張り替え作業工程や、ホール内の結露を防ぐため湿度管理を徹底していることなども紹介した。
北見市地域おこし協力隊「カーリングサポート隊」の物井彩雲さんは「カーリングに親しんでいる人でもアイスをどう作っているか知らない人は多い。アイスメークについて理解が深まれば、見る観点も増える」と、新たな競技の楽しみ方につながることを期待する。
神奈川県から参加した30代の女性会社員は「アイスメークの奥深さを実感できて、貴重な時間だった」と話していた。