北見の「北の大地の水族館」(北見市留辺蘂町松山)で4月26日、「赤いイトウ」の展示が始まる。
イトウはサケ目サケ科イトウ属に分類される淡水魚。体長が1メートルを超えることもある日本最大級の魚類で、日本では北海道のみに生息することや環境省のレッドリストで「絶滅危惧IB類」に選定されていることから「幻の魚」ともいわれている。
赤色は婚姻色によるもので、繁殖期を迎えたオスは頭部より後ろの体色が赤色に変化する。水族館などの飼育下ではほぼ婚姻色が出ないため、朱鞠内湖(しゅまりないこ)淡水漁業協同組合の協力を得て自然環境に限りなく近い状態で作られた増殖用親魚池で飼育されている天然イトウを借りて展示する。
「赤色に染まったイトウを展示しているのは日本で当館のみ。今年は2匹のイトウを借りて展示する予定」と山内創館長。「幻の赤いイトウは自然界では険しい山中の細流でしか見られない。クマにおびえずに観賞できるので、ぜひ見に来ていただけたら」と来館を呼びかける。
期間中は展示に合わせてイベントを行う。飼育スタッフによるイトウの紹介「イトーーク」のほか、館内に設置されたクイズの正解者にはイトウのイラストが描かれたオリジナルステッカーを進呈する。参加無料。
開館時間は9時~17時30分。料金は一般=670円、中学生=440円、小学生=300円。5月11日まで。